SNSやチャットをしているとき、思わず「変換ミス」や「打ち間違い」をしてしまった経験はありませんか?そんなときによく使われるのが、ユーモラスなネットスラング「誤字ラ」です。誤字をしてしまう人や誤字そのものを指すこの言葉は、「ゴジラ」と響きが似ていることから広まり、失敗を笑いに変える表現として親しまれています。
本記事では、「誤字ラ」という言葉の意味や使われ方、具体的な誤字の例、そして誤字を防ぐための実践法までを分かりやすく解説します。
「誤字ラ」とは何か?
「誤字ラ」とは、SNS やチャットなどで頻繁に見かける“誤字をしてしまった人”や“誤字そのもの”を指すネットスラングです。最大の特徴は「ゴジラ」との語感の近さで、単なる誤字ミスを自虐的かつユーモラスに表現する点にあります。
「誤字ラ多発中」「今日も誤字ラしちゃった」といった使われ方をし、単なる失敗ではなく笑いに転化する文化が背景にあります。
また一説には、「誤字等」を「ゴジラ」と読ませる言葉遊びから派生したともいわれており、ユニークな日本語文化が反映されているのです。
実際にはこんな本もあります。もしかしたらこれが語源かもしれませんね。
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「誤字ラ」「誤字ラー」の使われ方
「誤字ラ」は誤字自体や誤字をする人を指す言葉ですが、派生語である「誤字ラー」もよく使われます。「ラー」は英語の「〜er」に相当し、「する人」という意味を持ちます。つまり「誤字ラー」は「誤字ばかりする人」というニュアンスです。
例えば「私は誤字ラーだから、いつも友達に直される」といった使い方がされます。両者とも基本的にはネガティブな失敗を軽いジョークに変換するために使われ、自分を卑下しながらも愛嬌を表現するスタイルが特徴です。
「誤字ラ」が生まれる背景
誤字ラという言葉が定着した背景には、いくつかの文化的要素があります。
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SNS・チャット文化の普及
即時性を求めるあまり、細かい確認をせずに文章を投稿することが多くなり、誤変換やタイピングミスが増加しました。 -
日本語の柔軟さ
音の響きを面白がり、新たな言葉を作る遊び心が根強く、誤字をユーモラスに表現する「誤字ラ」が親しまれるようになりました。 -
ネタとして楽しむ風潮
誤字は恥ずかしい失敗である一方で、SNS では笑いのタネになりやすく、コミュニケーションを盛り上げる要素として受け入れられています。
誤字の具体例
漢字変換ミス
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正:クリスマスイブは空いています → 誤:クリスマスイブは相手います
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正:家出中かよ → 誤:家で中華よ
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正:5季ぶり昇格 → 誤:ゴキブリ昇格
→ 漢字変換を急ぐと、似た読みの全く違う漢字に置き換わることが多いです。
打ち間違い(タイポ)
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正:ありがとう → 誤:ありがとお
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正:すぐに対応します → 誤:すぐに大応します
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正:確認しました → 誤:かくにんまちた
→ キーボードやスマホでの打ち間違いは「誤字ラ」あるある。急いで打ったときに特に出やすいです。
誤った送り仮名
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正:申し上げます → 誤:申上げます
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正:引き続き → 誤:引続き
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正:食べられる → 誤:食べれる(口語で使うことは多いが正式には誤り)
→ 一見小さな違いですが、フォーマルな場面では誤字と受け取られることがあります。
同音異義語の取り違え
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正:お世話になっております → 誤:お世話になっております(「なっております」は二重敬語とみなされることも)
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正:気を付けて → 誤:木を付けて
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正:一応確認しました → 誤:異常確認しました
→ 音は同じでも意味が全く違う単語に置き換わる例です。
ネットで生まれる誤字ネタ
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正:お疲れ様です → 誤:お塚れ様です
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正:よろしくお願いします → 誤:夜しくお願いします
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正:了解しました → 誤:妖怪しました
→ SNSではあえて誤字をそのまま投稿し、ネタとして楽しむケースも少なくありません。
誤字ラを減らすための実践法
誤字ラを完全になくすことは難しいですが、ちょっとした習慣で大幅に減らすことが可能です。
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送信前に一呼吸おいて読み直す
投稿や送信の直前に文章を確認するだけで、多くの誤字に気づけます。 -
AIや校正ツールを利用する
スマホやPCには誤字脱字を自動で検出する機能やアプリがあり、活用することで誤字のリスクを下げられます。 -
時間をおいて見直す
書いた直後は気づかない誤字でも、少し時間を空けると発見しやすくなります。 -
癖を把握する
自分がよく間違える単語や変換パターンを把握しておくと、注意が向きやすくなります。
まとめ
「誤字ラ」は単なる誤字ミスを指すだけでなく、言葉遊びやユーモアの文化を背景にしたネットスラングです。誤字を恥とせずに笑いに変えるスタイルは、SNS文化ならではの軽妙さといえるでしょう。
とはいえ誤字は誤解を招いたり、ビジネスの場では信頼性を損ねる恐れもあります。ツールや習慣を活用して誤字を減らしつつ、あえて「誤字ラ」をネタにできる柔軟さを持つことが、現代的な言葉との向き合い方といえるのではないでしょうか。