メールの文末ややり取りのたびに、ついつい「よろしくお願いします」で締めていませんか?
もちろん便利なフレーズですが、何度も使っていると「なんだか言葉がワンパターン…」と感じることもあるはずです。
実は「よろしくお願いします」はとても曖昧で、受け取る側によって印象が変わる言葉でもあります。
だからこそ、伝えたい内容に合わせて言い換えるだけで、グッと印象が良くなることも。
今回は、場面別に使える「“よろしくお願いします”の言い換えフレーズ」を10個ご紹介します。
「よろしくお願いします」だけでは、伝わらないことがある
ビジネスメールで「よろしくお願いします」を使う場面は多種多様。
たとえば──
-
メールの冒頭(今後のやり取りを前提として)
-
依頼やお願いごとを送るとき
-
お礼のあとに付け加えるとき
-
謝罪や説明のあとにまとめとして
万能なようで実は“何をどうお願いしているか”が不明確な場合が多いのです。
だからこそ、場面に応じた具体的な言い換えが役立ちます。
言い換えのコツは「状況に合った一言」
言い換えのポイントは、以下の3つです:
-
「何をお願いしているか」を言葉にする
-
感謝・依頼・確認など、目的を明確に
-
相手との関係性(社内/社外・上司/同僚など)に合う表現
言葉を少し工夫するだけで、誠実さや信頼感が伝わりやすくなります。
よく使われるシーン別・言い換え10選
以下に、具体的なフレーズと言い換え例を紹介します。
【1】「ご確認をお願いします」
→ 「ご確認いただけますと幸いです」
※ 丁寧で控えめな表現。添付ファイルや資料への誘導に。
【2】「よろしくお願いします」
→ 「引き続き、どうぞよろしくお願いいたします」
※ 継続した関係性の中で使うと、丁寧で好印象。
【3】「返信よろしくです」
→ 「お手すきの際にご返信いただけますと幸いです」
※ カジュアルからフォーマルに格上げ。
【4】「すみませんが、よろしくお願いします」
→ 「恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします」
※ 少し強めの依頼や無理をお願いするときに。
【5】「対応をお願いします」
→ 「ご対応のほど、よろしくお願いいたします」
※ よくあるフレーズだが、やや事務的。言い換えには:
→ 「お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします」
【6】「よろしくお願いします!」(やや軽い場面)
→ 「どうぞよろしくお願いいたします」
※ 感情を込めたいときは、ビックリマークより語尾を丁寧に。
【7】「よろしくお願いします(初めての取引)」
→ 「今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます」
※ はじめましてのメールや、取引開始時に。
【8】「ご対応、ありがとうございます。よろしくです」
→ 「ご対応いただき、誠にありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします」
※ 感謝+継続のお願いを自然に。
【9】「ご対応感謝です、ではよろしく」
→ 「早速のご対応、感謝申し上げます。何卒よろしくお願いいたします」
※ 略語っぽい言い回しを、丁寧語にリライト。
【10】「よろしくお願いします(結びの言葉)」
→ 「以上、どうぞよろしくお願い申し上げます」
※ 長めのメールや資料添付のあるときに締めの一文として。
書き換え前と後のビフォーアフター例文
Before:
ご連絡ありがとうございます。こちらで対応しますので、よろしくお願いします。
After:
ご連絡ありがとうございます。こちらで対応いたしますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
Before:
お忙しいところすみませんが、ご確認よろしくお願いします。
After:
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。
ちょっとした違いでも、印象はぐんと変わります。
結局は“気持ち”が伝わる言葉選びを
言葉の丁寧さは、相手への敬意の表れでもあります。
でも、言い回しを変えることが目的ではなく、伝えたい“気持ち”を明確にすることが大切です。
-
本当に伝えたいのは「感謝」か「依頼」か?
-
相手にどう受け取ってもらいたいか?
-
距離感や立場に合った表現か?
“よろしくお願いします”に迷ったときは、一度立ち止まって、もう一言足してみるつもりで考えると、自然な言い換えが見つかるはずです。
まとめ:言葉の選び方ひとつで、印象も関係性も変わっていく
「よろしくお願いします」は便利な言葉ですが、万能であるがゆえに、使いすぎるとぼやけてしまうこともあります。
でも、伝えたい内容に合わせて、少しだけ言葉を変えることで──
-
きちんと考えている印象を与える
-
文章に温度が宿る
-
ビジネスのやり取りがスムーズになる
そんな変化が生まれます。
「どれを使えばいいのか分からない」と悩んだときの、参考になればうれしいです。