毎年夏が近づくと、「今年はお中元、どうしよう…?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
特に親戚に対しては、気を使いすぎてもかえって恐縮されたり、反対にカジュアルすぎても失礼になったりと、ちょうどいい“距離感”の贈り方に悩むことも。
この記事では、親戚にお中元を贈る際の基本的なマナー、贈る時期、選ぶべき品物、添えるメッセージまで、「失礼にならない、でも気持ちが伝わる」お中元の贈り方をわかりやすくご紹介します。
お中元ってそもそも何?親戚に贈る意味とは
お中元とは、日頃お世話になっている人へ、感謝の気持ちを込めて品物を贈る日本の夏の習慣です。
親戚に贈る場合、主に以下のような意味合いがあります。
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毎年の交流のきっかけとして
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離れて暮らす親族への季節のご挨拶として
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特にお世話になった親や義理の家族、年長者への礼儀として
形式にこだわりすぎる必要はありませんが、“元気にしています”という思いやりのサインとして受け取ってもらえる贈り物にしたいですね。
お中元を贈る時期|地域によって異なるポイントに注意
お中元は「いつ贈るか」もマナーの一つ。基本的には以下の期間が目安です。
【関東地方】
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7月初旬〜7月15日ごろまで
【関西・中部・九州・北海道など】
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7月中旬〜8月15日ごろまで
※最近では全国的に7月中に贈る人が増えています。
もしこの期間を過ぎてしまった場合は、「暑中見舞い」または「残暑見舞い」として贈るのがマナー。
のしの表書きも「御中元」から「暑中御見舞」や「残暑御見舞」に変える必要があります。
親戚に喜ばれる定番ギフトと選び方のコツ
贈る相手が親戚の場合、実用的で消耗できるものが定番です。
以下のような品が、例年人気があります。
■ 親戚におすすめの定番お中元ギフト
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涼菓(ゼリー、羊羹、水ようかん)
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飲料セット(ジュース、コーヒー、麦茶など)
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そうめん、冷やしうどんセット
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高級缶詰、レトルト食品セット
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調味料や油の詰め合わせ
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ハム・ソーセージなど加工肉ギフト
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洗剤・日用品セット(こだわり商品なら◎)
■ 選び方のコツ
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相手の家族構成や生活スタイルをイメージする
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冷蔵・冷凍保存が必要なものは事前連絡を入れる
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「自分では買わないけどもらったらうれしいもの」が好印象
最近ではカタログギフトやギフトカードも選ばれるようになっていますが、年配の親戚には具体的な“モノ”の方が安心される傾向があります。
避けた方がいい品物・マナー違反に気をつけて
■ 避けた方がいいもの
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高額すぎる贈り物(相手に気を遣わせてしまう)
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お酒(飲まない家庭も多く、好みが分かれる)
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生もの(保存が効かず、留守中の配送で傷みやすい)
■ マナー面で気をつけたいこと
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のし紙を忘れない(表書きは「御中元」、名前を下に)
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送り状(挨拶状やメッセージ)を同封、または別途郵送
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事前に「○日に届く予定です」と一言連絡しておくと丁寧
「気持ちを込めたつもりが、かえって迷惑に…」ということのないよう、品物だけでなく“送り方”にも配慮することが大切です。
送り状の文例や一言メッセージの添え方
メールや手紙で添えるひと言だけでも、印象がグッと良くなります。
■ メッセージ例(親戚向け・丁寧すぎない形)
いつも気にかけていただきありがとうございます。
日頃の感謝を込めて、ささやかながらお中元の品をお贈りいたします。
暑さ厳しき折、ご自愛くださいませ。
■ もっとカジュアルに添えるなら
いつもありがとうございます。
暑い日が続いておりますので、どうぞお身体に気をつけてお過ごしください。
短くても十分に気持ちは伝わります。大切なのは、ひとこと添える“気遣い”です。
まとめ|形式よりも“気持ちと心配り”が伝わるお中元選びを
お中元は、決して“義務”ではありません。
でも、年に一度、季節の挨拶として思いを伝えるいい機会でもあります。
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贈る時期を守る
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相手の負担にならない品を選ぶ
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メッセージや連絡をひとつ添える
この3つを押さえておけば、親戚へのお中元もスムーズに、そして気持ちよく贈れるはずです。
「元気にしています」というさりげない気配り。
それが、つながりを心地よく保つコツなのかもしれませんね。